pagetop

BLOG

blog

中古住宅を選択するポイント

2018年5月4日[ケヤキの見える窓辺]

最近空き家が増加しているという報道がなされているのはご存じの方も多いのではないだろうか? マイホームの実現を検討すつ上でやはり資金の問題は大きい。用意できる資金に限りがあるのでその範囲内でマイホームの検討をするのは当然のことである。

IMG_1434

中古住宅は一般に新築住宅を建てるより安く済むということや建売住宅と同じで現実の姿を見れるという利点もあるので検討する価値はあると思います。ただ中古住宅とはいえ高価な買い物であることは間違いないので慎重に検討する必要がある。よくリフォーム済みの物件が売りに出されることが多い。水廻りや内装が新築同様にリフォームされている上価格が新築を購入するより安価に設定されているので掘り出し物と考え飛びつく方もあると思う。しかし注意が必要である。自分だけで判断せずに必ず味方となる専門家に調査してもらい、その調査結果を加味して冷静な判断をしていただきたい。

 IMG_1440

新築住宅の場合構造や雨漏りなどには10年の瑕疵保証がつくが中古住宅の場合は長期の保証がつくことはほとんどないので長期的に住む上で問題になることはないかという観点から検討する必要がある。さらに購入するときには気付かなかったが住み始めてから不具合に気づくこともある。最近では床の勾配不良によるトラブルも増えている。その理由は中古住宅になると経年劣化により床下地が狂ってくることが多い。しかし下地の調整は手間と費用がかかる割にはあまり見栄えには反映されないので下地はそのままで仕上げだけを新設する場合が多い。業者側としては早く売って維持費用を抑えて利益を出そうとするからである。

 

また雨漏りなどもきちんと補修するのはなかなか大変である。雨漏りの原因をきちんと突き止めるのが大変なことが多いし費用もかかる上補修するのに大がかりな工事になることもある。そういうことで場合によっては原因箇所を特定せずに雨漏り跡のある材料のみを取り換えてリフォームされる場合もある。雨漏りの原因は思わぬところにある場合もある。1階の窓廻りの漏水からその面の外壁すべてを取り換えたこともある。外壁の施工に問題があったケースだが。

 IMG_1435

また書類上でも注意することがある。建築確認申請書、検査済み証があることが最低条件である。場合によっては保管状態がわるくてない場合もある。そんなときでもそれに代わる書類があるもあるので専門家に判断してもらうことも必要。また新耐震基準が設けられた以後の物件かどうかや建築基準法の改正時期との照合による判断も必要になる。場合によっては基礎に鉄筋が入っていない物件もある。地盤が良い場合もそれも許容されることもあるのでやはり専門家の判断が必要になる。

中古住宅とはいえ高価な買い物であることには間違いない。自分たちだけで判断するのは危険である。自分の味方となる専門家に調査してもらうことが大切です。

※ 写真は会津の栄螺(さざえ)堂

  • ケヤキの見える窓辺
  • お問い合わせ
  • 建築家×弁護士