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コンビニと自販機がある限り日本のサッカーは強くならない!

2017年4月15日[ケヤキの見える窓辺]

タイトルの言葉はかっての日本のナショナルチームを率いたトルシエ監督が監督を辞するさいに残した言葉だというが、最近の我が国のサッカーは停滞気味とうつるのは私だけだろうか。

 

そこにはヨーロッパのとくにカトリックの宗教のもとに育ったフランスのトルシエさんは以下の聖書の言葉の影響を子供のときから受けて育った。

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「狭い門から入りなさい。滅びに通じる門は広く、その道も広々として、そこから入る者が多い。しかし、命に通じる門はなんと狭く、その道も細いことか。それを見いだす者は少ない。」(新約聖書・マタイ7:13,14))

 

「面倒くさいことは嫌いだ」という最近の我が国の国是?はサッカーのみならずあらゆる分野にも影響を与えている。最近のブログでも述べた通り「おもてなし」という言葉は東京オリンピック誘致の際に有名になったが、「おもてなし」は面倒くさい努力なしには実現できないことは私たちはよく知っている。

 

最近の家づくりの傾向としてこの私たちが受け継いできた伝統的な情緒を忘れてひたすらリモコンひとつで快適さと便利さを求める家に流れているように思う。エコハウスという

言葉がよく使われているが騙されてはいけない。効率のよいエアコンを設置し、気密性と断熱性が高ければエコハウスと呼ばれる傾向にある。究極のエコハウスは窓のない家だそうだ。開口部が熱損失が課題であるのがその由来であるときく。

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ちょっとした工夫と努力を重ねてより快適な生活を実現する楽しみ、豊かさを享受するDNAを私たちは受け継いできた。このことが便利さからは決して生まれてこない情緒を育み私たちの生活に彩りを添えてきた。

 

家の周りの自然などの外部環境なども考慮しないでいきなりエコハウスが作られる傾向にあると思う。外部環境との折り合いはその人ごとに異なり、それが私たちの生き方を特徴づける。その辺は時間をかけていかなければならない面倒くさいことであると思う。また家内部の空間も自分たちの生き方になぞらったものが必要だと思う。これもやはり時間をかけてまとめて行かねばならない。命は継承していかねばならないし、次の世代を担う子供たちは大切に育てていかねばならない。そのためにも私たちが受け継いできた家づくりの伝統は次世代に伝えていかねばならない。

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文明の利器を使うのはよくないと言っているのではない。お年寄りや体の弱い方は大いに使われていいし、私たちも大いに利用していいと思うが伝統的な私たちの美徳を忘れてやみくもに使うことはやはりよくないと思う。ヨーロッパでも「狭き門より入れ」との言葉が伝えられているように私たちは私たちで伝統の受け継がれてきた心情をわすれてはならないと考えます。

※写真は熊本地震前の阿蘇山麓

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