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賃貸派or持家派

2017年2月4日[ケヤキの見える窓辺]

一昔前はマイホームは都心でも持家派が主流であった。もっと前の戦前は借家が主流であったと聞く。さてあなたはどっち?

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賃貸と持家の場合について専門家による生涯収支の記事がときどき出ています。将来のことは確定できないのでその収支計算のためには様々な前提を設けてしか不可能である。

 

私たちは専門家の計算結果を参考に判断するがその計算結果とて絶対ではないことは十分理解されているでしょう。我が国では中古住宅市場が未発展でいったん家を持つと将来変化に対して身動きがとれないことを心配される方もいらっしゃると思います。それに戦後の量産住宅はスクラップ&ビルドの考えが主流で何世代にもわたって家を使うということは重要視されていなかった。このことが増え続ける空き家問題の一因にもなっている。

 

古家の価値の評価をきちんと行い、購入するのにふさわしい家とそうでない家との判断がより容易になるなら今までとは異なり古家は不動産市場で流通し、市場に残ることができない家は解体されその土地の価値を生かす活用を考えることができる。いままでは一般の消費者が使える古家の価値の評価の尺度がなかったために一歩踏み出して判断することは容易ではなかった。

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前に戻るが賃貸と持家の専門家による損得計算では抜けていると思われる点がある。持家でも建売を購入する場合と設計の段階を経て持家にする場合とは大きく異なると思う。白紙の状態から出発して様々な条件を検討しながらやっと実現し手に入れた家は家との一体感がより強まっていると思う。廻りの環境に対して自らの立ち位置をはっきりさせ、生活の方法も現在から将来にわたり考え、子どもの教育についても一通り検討する。また家を構成する部位の窓ひとつとってもその向きや大きさや光の入り方や、通風なども検討し、扉も開け閉めの方法も、扉の形状も施錠のことも検討していると思う。仕上げ材料も、照明方法も防犯のことも、子供の成長や自らの老化や家族構成の変化についても一応は考えている。

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賃貸の場合はそれほど深く検討しなくてもヤドカリのように合わなくなったら引越せばよいという考えで家のメンテも責任もって考えなくてもよいので気楽ではある。しかし自らや家族、子どもの成長にとって大切な家という器との関わり方が希薄になることは否めない。この観点は先ほどの賃貸と持家の損得計算には入っていない。

 

夫婦共働きも若い世代で確立されつつあり、私たちの時代では考えられなかった最初の持家が設計から関わった戸建住宅という選択をされる若者が増加しているようにと思う。今は低金利でローンも組みやすく若い夫婦にとっては家を獲得するチャンスが到来しているように思う。

※写真は工事中の唐招提寺金堂の屋根瓦

 

 

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