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どんな家に住むかの前にどこに住むかも大切!

2018年7月14日[ケヤキの見える窓辺]

いい家についての情報が溢れていますが忘れがちなのは「どこに住むか」ということです。いい家とは生活する上でストレスがないかより少ない家だと言えます。では暮らしのストレスにどんなものがあるでしょうか?玄関が狭い、浴室が暗くて狭い、台所の動線が悪い、寒いなどありますが家の内部ですむことなら何とか設計次第でなんとか解決できます。

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一方地盤の良さ、通風、日当たり、水はけや騒音や臭いなどの対処はベテランの設計者でも大変です。このように外部環境のよしあしは後の生活に大きな影響を与えるのでしっかりチェックが必要です。

 

ハウスメーカーや工務店の広告に「こんな家がいいですよ」ということばかり載っています。でもストレスのない家を望むならやはりどんな家に住むかの前にどこに住むかも大切なことはご理解いただけると思います。

 

私も土地探しから家づくりのお手伝いをしたことがありますがなかなか完璧な外部環境といえる土地を見つけることは難しいです。予算のこともありますので。ある程度は目をつぶって設計の工夫でストレスの原因となる要素を克服していく必要があります。

 

土地探しで楽しいことはその土地の良さを独自の視点で発見することです。古家が残っていて管理が行き届いてないことが多く草ぼうぼうの状態の場合もあります。そのような場合人間は外見ばかりの印象で判断することが多い。またちょっとの短所があればそれに目を奪われて全体の良さを見失い勝ちになる。またその短所のために土地の評価が下げられて市場の価格より安くなっている場合がある。こちらの視点で視ればお買い得になっている場合もあるのだ。

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ハウスメーカーなどは最初から家ありきで何パターンのモデルがつくられていてそれに見合うような敷地づくりがなされので集団で宅地開発された土地に建てられる場合が多い。街中にぽつんとある敷地には元来向かないのだ。敷地特有の条件を加味しての家づくりには向いていない。

 

心地よい家は人間の五感についてとくに触覚と味覚を除いた目、鼻、耳から入る情報が心地よいものであることは大切である。これらは家の外部環境に左右されることも多い。それに加えて生活する上での動線や、あったかさや涼しいさなどの感覚情報が心地良いことや自らの生き方—たとえば子供をこういう育て方をしたいや趣味のスペースを確保したいなど—に沿うような形で家づくりがなされると心地よいストレスの少ない家になるのではないだろうか。

 

※ 写真は金井の陶芸作品に花を手折って生けたもの

 

 

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